投資家やアナリストは、FOMCの最初の0.25%がこれまで物価上昇圧力に対してほとんど影響を与えなかったことを諦めているようで、中央銀行が5月とその後夏までの会合でより積極的に行動することをさらに確認しようとしています。
とりあえず、週後半の米国経済カレンダーを見てみよう。
4月14日(木) 21:30 // 小売売上高
[コンセンサス予想:前月比+0.6% // 前回:+0.3%]
3月の小売売上高の伸びに対する予想は、今回はごくありふれたものであり、そのため、ヘッドラインの数字がほぼ予想通りであった場合、米国の株式市場やドル市場に大きな影響を与えることはないでしょう。しかし、ゴールドは上方への大きなサプライズによってより大きな影響を受けるかもしれません。予想以上に強い小売成長率は、(少なくとも一時的に)インフレ懸念を鎮め、2月以降、金にとって最も信頼できる追い風となってきたものを弱める可能性があります。
4月14日(木)21:30 // 新規失業保険申請件数
[コンセンサス予想:17.3万件 // 前回:17.1万件]
2022年春の新規失業保険申請件数は、ようやく(多少修正に左右されるものの)週次で20万件をコンスタントに下回るようになりました。前回のような数値が続くようであれば、アナリストやFRBウォッチャーは、米国の労働市場の回復がFOMCの積極的な利上げを支持するほどまだ熱いというシグナルと受け止めるでしょう。(カレンダーのタイミングからすると、実は4月の雇用統計は次のFRBの決定までには出ない)。今後数週間は、金市場に影響を与えるほど新規失業保険申請件数に注目が集まるかもしれませんが(おそらくドルインデックスを通じて)、同じ日時に小売売上高が発表されるため、特にこの申請件数によって市場が動くと指摘するのは難しいでしょう。
→ 金先物・分析動画