金相場 今週後半の注目ポイント


投資家は、最新のヘッドライン、オミクロン株に対する先進国のロックダウンの可能性に関する議論や憶測、そして先週示唆した積極的な金融政策計画をFedが堅持するかどうかに対する疑念が債券市場に生じていることに首をかしげているようです。金トレーダーにとって重要なのは、こうした一般的にリスクオフの傾向が投資家を(金を犠牲にして)ドルに向かわせるのか、それとも安全な逃避先としてゴールドに向かわせるのか、ということです。今週は、本日23日にFRBによる米国経済のインフレ率の集計結果が発表されるものの、クリスマス前の最後の追い込みということで、予想通り軽めのスケジュールとなっています。今週はまた、毎年恒例の、米国と欧州の取引時間中の市場の厚み(そして地域によっては流動性)が、今週と来週はかなり薄くなるという警告を発する時期でもあります。その結果、主要な市場に予期せぬショックが生じたり、全体的なリスク許容度に急激な変化が生じたりする可能性もあります。とりあえず、今週残りの米国経済カレンダーを見てみましょう。

注目の米国経済データ

12月23日(木)22:30 個人消費支出PCE価格指数 (11月)

[コアPCE コンセンサス予想:前年比+4.5% // 実績:+4.12%]

[ヘッドラインPCE コンセンサス予想:前年比+5.7% // 実績:+5.05%]

12月23日(木)22:30 個人消費/所得(11月)

[消費 コンセンサス予想:前月比+0.6% // 実勢:+1.3]

[所得 コンセンサス予想:前月比+0.5% // 実績:+0.5%]

今月発表される米連邦準備制度理事会(FRB)のインフレ圧力に関するデータは、数値と市場の消化の両面において、1ヵ月前の10月のデータと同様の展開になると予想されます。数字上では、先月までの12ヶ月間の物価上昇率(消費者と生産者を合わせた値)は、前月までの12ヶ月間よりも若干上昇し(このサイクルでは最高値)、一方、月次インフレ率は10月に比べて鈍化する可能性があります(少なくとも楽観論者には、インフレがクリスマスに向けて頭打ちになる可能性を示唆している)。

11月の消費者物価指数だけでなく、先週のFOMCの発表も最近のインフレデータに対する反応であったため、投資家の感情は整理されており、市場の反応は比較的穏やかなものになると思われます。ただし、先週のパウエル議長のコメントでは、来年最初の利上げのタイミングは依然としてデータに左右される(テーパリングが完了すれば自動的に行われるわけではない)ことを強調したため、今後数ヶ月のあらゆるインフレ(および労働市場)ヘッドラインに対する投資家の反応が活発化するかもしれません。そして、その反応が通常の市場に比べて穏やかであったとしても、休日相場によって増幅される可能性があります。(主要な相関関係は依然として維持されるはずです。もし市場が早期利上げの可能性が高いと感じれば、金価格には圧力がかかるでしょう)。今週はその可能性は低いと考えるべきですが、それでも注目する価値はあります。

12月23日(木)22:30 新規失業保険申請件数

[コンセンサス予想:+20.5万人 // 事前予想:+20.6万人]

前述の通り、FOMCのデータに依存した来年の利上げタイミングは、主要なインフレデータ、特にパウエル議長がFRBの「完全雇用」目標の達成を最初の利上げの前提条件として明確に挙げたことから、主要な労働市場データに市場や投資家の注目が集まることになりそうです。しかし、クリスマス・イブにもかかわらず、新規失業保険申請件数が異常値を示せば、すぐにでも飛びかかろうとする投資家がいるかもしれません。しかし、クリスマス・イブであっても、異常値を示す新規失業保険申請件数に飛びつく準備を整えている人もいるかもしれません。トレンドラインは20万件に近い水準で推移しており、3月のテーパリング終了までにFRBが利上げをしない口実を失う可能性があることを示唆しているように思えます。(これは結局、1800ドル以上の一貫したスポット価格を築こうとする金の努力に強い逆風をもたらすかもしれません。年内にそのような圧力がかかるかどうかを見極める必要があります)。

今週はこのような展開になりそうです。いつものように、これから数日間、皆さんのマーケットで最高の幸運が訪れることを祈っています。

金先物のテクニカル分析についてはYouTube動画で配信していますのでご参考になれば幸いです。


にほんブログ村 先物取引ブログ 商品先物へ

YouTubeチャンネルを毎日配信中です。
>> YouTubeチャンネル「すーぱーぶるちゃんねる」


▼LearnCycleTrading公式LINE▼
(LINE ID検索 @923rdtqh)
公式LINEのお友だち追加で、LINE限定レポート「トレードテクニックの構築」をプレゼント中! また、LINEお友だち限定YouTube動画も配信する予定です。

友だち追加


learncycletrading
Author: learncycletrading
商品先物・FX・株価指数で独自テクニカル分析(サイクル分析、フィボナッチ分析、プライスアクションなど)・資産管理手法を用いて相場分析を行っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です