金相場 これからの注目ポイント


金相場は、やや不安定な状況が続いています。世界のマーケットは、金曜日に金融市場を混乱させたリスクオフの動きの一部を慎重に解消して、弱いスタートを切りました。金価格にとって最も強い追い風となったのは、結果的に財務省の利回りが回復したことでした。

今週弱いスタートとなりましたが、週末金曜日には重要な米雇用統計があり、FRBの発言も活発であることから、今週は金が変動する機会がたくさんあるでしょう。もちろん、金融市場は、オミクロン株をめぐる展開にも注目されそうです。具体的には、変異株がどのくらいの速さで広がるのか、また、現在のワクチンプロトコルが変異株に対してどのくらい有効なのか、あるいはそうでないのか、などです。

今後の経済カレンダーを見てみましょう。

〈注目すべき米国経済データ〉
12月1日(水)22:15 11月 ADP雇用統計

[コンセンサス予想: +52.5万人 // 前月比: +57.1万人]

ADPが発表する米国経済の民間雇用者数は、投資家が労働市場の回復を注意深く追跡している限り、引き続き市場の変動要因となる可能性があります。金曜日の雇用統計がどのようなものになるかを予測する信頼できるツールではないかもしれませんが、金または他の米ドルに敏感な資産のポジションを管理している人にとっては、予想を上回る、または下回る数字が出た場合に、チャートに膝を打つような反応が出る可能性が常にあるでしょう。

12月1日(水)24:00 11月 ISM製造業景況指数

[コンセンサス予想:61.1 // 前回:60.8]

10月の製造業活動と小売支出に関する調査データは、全体的な物価上昇が2021年の高水準に留まっただけでなく、予想外に上昇したことで、米国経済全体の生産者と消費者の両方が臆することなく行動したことを示しました。水曜日に発表される全国のISM産業活動指数を見れば、11月を同じレンズで見る最初の機会となるでしょう。製造業が同様に健全な状態を維持していることが期待されており、ここでの失敗を疑う理由はほとんどありません。ただし、先週末から投資家の間では、新型コロナや感染症の冬場の急増が懸念されているため、PMIの数字が悪いと、予想以上に積極的なリスクオフ反応が起こる可能性がありますのでご注意ください。その場合、投資家が安全資産としての金を購入するのか、それとも他のものを犠牲にして現金にするのかが問題となるでしょう。

12月2日(木)22:30 新規失業保険申請件数

[コンセンサス予想: +25万人 // 前回: +19万人]

先週の新規失業保険申請件数は予想外に20万件を下回り、数十年ぶりの低水準を記録しました。金曜日に発表される11月の雇用統計は、今週の他のほとんどの数字と同様に、この週のデータに影響を与えることはほぼ確実です。

12月3日(金)22:30 11月の雇用統計

非農業部門雇用者数変化(NFP)

[コンセンサス予想: +53.5万人 // 前回: +53.1万人]

失業率

[コンセンサス予想:4.5% // 前回:4.6%]

全般的に見て、11月のほとんどのデータは、金曜日にも健全な数の新規雇用が米国経済に「追加」されることを示唆しています。また、前月の数字が上方修正される可能性もあります。今回のような妥当なアップサイドサプライズに市場が強く反応する可能性は低いと思われますが、大きく上昇した場合、投資家は10月の消費者物価指数の上昇と同様の反応を示すかもしれません。水曜日の製造業PMIと同様に、先週金曜日に市場を覆った不安なムードが今週も続く可能性があり、NFPのような主要データの予想が外れた場合、リスクオフの反応が大きくなる可能性があります。

12月3日(金)24:00 11月 ISM非製造業景況指数(総合)

[コンセンサス予想:65.0 // 前回:66.7]

ISMの製造業に関するデータについて前述したことは、サービス業に焦点を当てたバージョンの調査にも、いくつかの小さな違いを除いて、きちんと当てはまります。また、投資家や経営者は金曜日には多忙な一週間の疲れが出ている可能性が高いため、予想を上回るか下回るかに対する市場全体の反応は鈍くなりそうです。

今週のFedSpeak
今週のFOMC関係者の発言の場が増えており、その中にはパウエルFRB議長の議会での発言も含まれていますが、ホワイトハウスがパウエル氏をもう一期指名することが分かっているため、承認プロセスを前にいつもより少し注目されることになるでしょう。アナリストとFRBウォッチャーは、FOMCがマクロ経済(またはよりグローバルな)シフトにどの程度敏感に反応し、現在のテーパリングのスケジュールを調整して、強力で持続的なインフレ数値の場合、より早く進めるか、冬の新型コロナの急増を懸念してブレーキをかけるか、そのあたりの色を見極めることにもなりそうです。

火曜日 パウエルFRB議長&イエレン財務長官(24時)、クラリダFRB副議長(FOMC有権者)&ロレッタ・メスター・クリーブランド連銀総裁(非有権者)(26時)。

水曜日 パウエルFRB議長&イエレン財務長官(24時)

木曜日 ラファエル・ボスティック・アトランタ連銀総裁(FOMC投票者)(22:30)、ランダル・クオレスFRB総裁(FOMC投票者)(25時)、ボスティック・アトランタ連銀総裁(25:30)、メアリー・デーリー・サンフランシスコ連銀総裁(FOMC投票者)&トーマス・バーキン・リッチモンド連銀総裁(FOMC投票者)(25:30)。

以上、これこらの今週の見通しをお伝えしました。

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Author: learncycletrading
商品先物・FX・株価指数で独自テクニカル分析(サイクル分析、フィボナッチ分析、プライスアクションなど)・資産管理手法を用いて相場分析を行っています。

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